懐炉(カイロ)を極める

使い捨てカイロは手軽で、世の中に溢れている
でもはっきり言って-10℃以下のスキー場では役に立たない
都内の通勤程度なら十分でも極寒の北国では焼け石に水

最近は充電式のカイロもあるそうだが
暖かいのは2~3時間程度で、通勤時間に使う程度のもの

私は、長年昔ながらのベンジンで温めるカイロを使っている
カイロ・・漢字では懐炉と書く
懐に入れておく炉、つまり火種だ
昔の燃料は灰や炭、焼け石などを金属の箱に入れて持ち歩く暖房器具であった
現代では鉄粉を酸化反応させる使い捨てカイロが主流

以前使っていたZIPPOのカイロが暖まらなくなってきて、火口を交換する時期になった
しかし、火口が1個1200円前後するので、いっそのこと新しくしようと
買ったのがこれ

ベンジンの気化ガス(水素)がプラチナと接触して発熱する化学原理を使ったカイロ
気化したベンジンがプラチナの接触作用により「炭酸ガスと水」に分解され、そのとき発生する酸化熱を応用した
環境にとても優しい、安全でクリーンなハイテクカイロ
それがハクキンカイロです

パッケージに描かれているおじさんがレトロチックです
既に発売から100年が経過した、ロングライフな商品

入っているのは
本体と、フリースのケース、注油カップと説明書
この注油カップはメモリがあって、ひとメモリで6時間、2メモリで12時間
そして、もう1回2メモリを入れると、なんと24時間使えるそうだ

真鍮製の本体にメッキが施され、クジャクの形をした通気口があけられている
この通気口が、計算されていて、発熱量をコントロールしているそうだ
使い捨てカイロの13倍の熱量を発生する
そのまま素手では持てない熱さなので、フリースの袋に入れて携行する

以前持っていたカイロが左のZIPPOハンドウォーマー
ZIPPOブランドだったので買ったのだが、ハクキンカイロのOEMらしい
しかし、生産国が違うためか、本体の金属も僅かに薄く、上部のフタは指でも押しつぶせるぐらい
フリースの袋はZIPPOは黒、ハクキンカイロはネイビーだ
なんとなくHAKUKINのロゴの方がレトロで白布なのが新鮮な感じ

OEMがどうかは正式に発表されていないのでなんとも言えないが
両社の火口を見比べても大きさも形も同じに見える
実際に差し替えて使ってみても、問題ない
見た目では、プラチナ触媒を含んだ綿の色がハクキンカイロの方が黒っぽい
それとハクキンカイロにはMADE IN JAPANと刻印があるが
ZIPPOにはZIPPOと書いてあるだけで生産国の表示はない

燃料についてはZIPPOオイルも中身はベンジンなので、どちらでも使えるそうだ
ハクキンカイロ指定のNTベンジンの方が安かったので、こちらにした
金属缶の方が資源ゴミになるので、本当はZIPPOオイルの方が良いかもしれないが
いずれにしても、しみ抜き用のベンジンは使えません
あれには色々と不純物が含まれていますから
ホワイトガソリンもベンジンですが、安いからといっても、バーナー用の燃やすために作られていますので
さけた方がいいでしょう

さて、点火してみました
ベンジンが直接燃えているのではなく、プラチナ触媒との酸化反応です
赤く見えていますが、燃えているわけではありませんが、かなりの熱で、もちろん触れません

オリンピックの聖火を運ぶとき、飛行機内に「火」を直接持ち込むことは基本的にできませんが
その代わりに「熱」としてこの技術が使われているとか、ハクキンカイロそのままの形だったかどうか
それはわかりませんが、最初の東京五輪の時は本物の「火」のサブとしてハクキンカイロが使われた
またこの前の東京五輪などでは正式にハクキンカイロで運ばれたそうです

しかし、一般人はこのハクキンカイロを持って飛行機に乗ることはできません
だって、ベンジンは揮発油ですから、許可されません
空にして中の脱脂綿も取り払っても、持って行きますか?
未使用品(パッケージに入った状態)なら持ち込むこともできます
もちろんベンジンは現地調達してください、余ったら捨ててください
そして帰りは本体ごと捨てるか中身の脱脂綿を取り去ってから帰る事になります
オーロラツアーやアルプスでスキーを楽しみたい、という方以外にはあまりおすすめしません

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